この春、突然我が校(渋谷区立代々木小学校)に大きな問題が降りかかりました。来年4月に全校生徒100名余りの我が校に,隣校(山谷小学校)からほぼ全校児童200名余りが転校生として来て一緒に過ごし、2年後には両校廃校になり、新校が設立されるという計画だそうです。教育委員会からの説明に学校内が大きく揺れています。そんな状況にあることを、大勢の方に知って頂きたいと思い、慣れないブログを始めることにしました。

 そして、 これは個人のブログですが、問題の経緯が非常に複雑で、デリケートな問題をたくさん含んでいますので、それらについては自分の考えは置いて、一保護者の知っている範囲で学校や周囲で起こっていることをただ伝えるように努めたつもりですが、あまりに強引で拙速なやり方に思わず感情が入ってしまった部分も多々あります。どうかご理解の上、ご覧下さい。

2012年7月31日火曜日

23 住民懇談会で 


 教育委員会さんが、代々木小説明会で、短い期間での統合の成功例に本町一貫校のことを挙げ、直接携わったノウハウがあるので私たちにまかせて下さい。というお話をされたことがありました。実際はそれでも発表から実際統合まで三年をかけていたことが保護者からの質問により明らかになっていますので、今回の計画の例として出せるものではありませんでした。
 
 勿論、良い面もあったとは思いますし、現在通っておられる方は不満をお持ちの方ばかりではないとも思います。しかし、その例があるから、この例もうまくいきます。と出すことには違和感を覚えた方が多かったようです。

2012年7月27日金曜日

21 代々木小を好きなワケ ②

代々木小を語る上で、「鼓笛隊」を抜きには語れません。
 代々木小は少人数ですので、鼓笛隊は5・6年生全員で担います。
と言いますか、子供たちにとっては、5年と6年だけがやらせてもらえる。
という言い方が当てはまるかもしれません。

 1年生から入って4年間先輩達の素晴らしい演奏を見ながら聞きながら育つ低・中学年は、先輩のように格好よく演奏をすることに憧れます。そして、その学年に至ったとき、なかなか思ったようには吹けなくても、先生、先輩が教えてくれ、仲間同士で励まし合って、いつも本番には驚くような演奏を聴かせてくれるのです。一生懸命練習している賜物というほかありません。
 いつでしたか、学校公開で休み時間に鼓笛の練習をしていたことがあり、覗いてみたらパートの違う友達同士で、曲を合わせはじめて、そのうち一人二人と増えていって、吹き終わる頃には5年も6年も全員が一緒に吹いていて、大きな演奏になっていったのです。それが何とも楽しそうで。 なんだか、こんな学校公開のひとコマで?と自分で驚きながらも涙がこぼれていました。
 他にも同じように鼻が赤くなっている保護者の方も見受けました。なぜ子供の演奏というのはこんなにも人の心を打つのでしょう。言葉もなく音で繋がる子供たち。目標に向かって休み時間も使って一所懸命練習する子供たちを本当に誇らしく思います。

 鼓笛隊は代々木小の誇りです。

子供と幼稚園の時にみた、代々木小の鼓笛隊が格好よくてここに決めた。という方がいらっしゃるのもうなづけます。
 この数年いつの鼓笛隊も素晴らしいと思っていますが、数年前のその頃は今以上のこともされていたそうで、今の子供たちは、そのビデオを見てかなり刺激を受け、追いつけ追い越せと奮起しているようです。
 これは素晴らしいことと思います。自分たちの知らない先輩の存在を感じ、憧れ、そのようになりたいと頑張る子供たち。 本当に代々木小はアットホームであたたかい。と感じます。

  素晴らしい指導者がいらっしゃることも大きいです。また、その指導が隅々まで行き渡るのは、少人数だからこそだと、大方の保護者は考えていると思います。

20  7/28 この問題についての住民懇談会が開催されます


 この問題について、代々木小保護者は必要に迫られ、教育委員会の会議や、渋谷区議会の文教委員会、本会議などを、議事録やインターネット中継などで、また直接傍聴するなどして、行政、政治の動きに大注目しているところです。 
 今現在ご心配を頂いている議員さんは少なからずいらっしゃって、心強く思っているところです。その中にあって、7/28(土)ー午後2時 全理連ビル9階ーには共産党さんが、この問題に関する住民懇談会を行うとのことです。これには、保護者も参加するでしょうし、これを契機に、渋谷区議会議員さんにおかれましては超党派での活発な意見交換、話し合いが行われますことを切に切に望みたいと思います。
 

2012年7月25日水曜日

19 地域の方の心配

先日、7/19に区長さんが地域住民へ説明会を開催するまで、地域には一切説明会が開催されず、教育委員会さんの方針で、保護者の説明会には、保護者以外地域住民であっても入れない。ということが続いており、なかなか地域の方に情報が届かない状況が続いております。区長さんの説明会も先方から開催日前日に連絡が入り、翌朝8:30の開催でしたので、地域の方への連絡を行き届かせるのが難しい状況だったそうで、多くの住民が知らないままです。

 しかし、この問題は、地域を抜きにしては考えられない問題です。代々木は千駄ヶ谷地区で、いつも鳩の森小と千駄ヶ谷小と一緒となります。私の知っている限りでも、毎年恒例のイベントの数々、神社の祭礼、放課後クラブの交流、野球、サッカーなどなど、子供たちの交流も多いです。
 しかし、山谷小とは行政地区も異なるので、今まで何かを一緒にするということはなかったそうです。
 こういった地域の行事は、どこでもそうかもしれませんが、代々木小でも学校のPTA役員が保護者に役を割り振ってお手伝いし、子どもは学校から手紙をもらってきて共に参加します。

 もし、これが行政地区の異なる山谷小と一緒になった場合、そういった行事の数々はどうなるのでしょうか。児童同士仲良くなったとして普段は一緒だけども、あなたはこちらの行事、あなたはこちらの行事と振り分けて参加するのでしょうか。それともどちらにも参加するのでしょうか。役員さんは二つの地区分の行事を照合してさらに、それを山谷小側、代々木側の保護者をあてて割り振るのでしょうか。もともと山谷小担当、代々木小担当の役員などができるのでしょうか。そうしてどこまでも線が入った状態で行かなければいけないのかと考えてしまいます。 
 イベント等はどこの地域でもおそらく同じ頃に開催されます。もし日にちが違ったとしても、一回参加すれば、来週はこちらのイベントに参加しようとはならないのではないかと、これは私の勝手な思いで、少数意見かもしれませんが。
 また、地域が行事を行うにあたっては、おそらく学校との日程調整もなされていることと思います。すると、今度からは両地域が重ならないように、また学校行事とも重ならないように日程を調整していくこととなるのでしょうか。そもそも、山谷の地域に児童が通って、代々木小の地域から学校がなくなって今までのように存続できるか不安も出てくると思います。
 ですので、小学校が地域に果たす役割は非常に大きいといえます。学校は保護者や児童だけのものではないと実感します。いつも代々木小の校長先生やPTA会長は地域、学校、保護者が三位一体とならなければ健全な学校運営はできないとおっしゃって、代々木小はそれがすごくうまくいっているとおっしゃってくださっていますし、保護者も同じように感じているところだと思います。
 
 これは確実な情報ではありませんが、統合以降も行政地区の変更はないということを聞きました。そうすると、こういった地域の問題はどうなるのか、説明会では、これから検討します。という回答でしたので、現時点ではそこまでの対応は出来ていないものと想像できます。
 当然です。地域の方と話し合いがなされていないのですから。教育委員会さんの話を伺っていると、ごくごく一部の方とは話しているようなのですが、それでは地域住民が納得できるはずがありません。
 
 そうした問題が山積しています。 通常統廃合が最低でも三年以上の年数をかけて行われているのはこうした問題を一つ一つクリアしていって、初めて一緒になれるものなのでしょう。
 今回は山谷小は4月、代々木小においては5月に初めて説明会があり、来年の4月には、もう一緒になるとのことです。教育委員会さんは、山谷小が転校してくるだけで規模が変わるだけです。とおっしゃいましたが、実質の統合であることは誰の目にも明らかです。

 代々木小の保護者の方々が、地域の方をよんで説明も少しずつなされているようです。知らない間にわが町の小学校がなくなった!ということにならないために、これから益々地域の方との連携が求められるのではないかと思います。

 ちなみに山谷小と代々木小では学区が違いますので、現時点では進む中学校も違うということになります。山谷小は代々木中、代々木小は原宿外苑中です。これも検討課題の一つではないでしょうか。

2012年7月23日月曜日

18 代々木小保護者座談会が開催されました。

7/21 座談会では、保護者の現在の気持ちを聞いたり、実際はどのような状況かを皆さんに伝えられたりしたようです。その会場では、教育委員会からの手紙を受けても全く動じる気配はなく、この計画の乱暴な進め方には反対を通し、代々木小児童を混乱から、代々木小学校を廃校から絶対に守る。と決意が新たにされたとのことです。


17 夏休み直前。教育委員会からの手紙

7/20 の明日から夏休みという日、子供が教育委員会と両校長先生の名前が入った手紙を持ち帰りました。両校の保護者宛となっています。
 そこには、夏休み中に、両校の教員が25年度の教育活動について実施方法や内容を検討、また交流活動についても調整を行い、秋からは行事や学習交流を実施する。また山谷小児童のスケジュールについては代々木小転校について9月に説明後、個別に相談も受け、保護者の意向を聞きます。との内容が書かれています。そして最後には、着実に準備を進めて参ります。との一言が添えられています。


 この手紙と同日に代々木小の保護者で座談会を開催するとの手紙がきました。
 

2012年7月21日土曜日

16  区長と地域住民との話し合い

7・19 区長との話し合いが行われました。

 そこでの話は、私自身は参加できなかったので、聞いた話となりますが、区長が山谷のことを渋谷の成城だとし、卒業した著名人の名を挙げ、代々木はいないので、一緒になるのは良いことでしょう。との内容の話があったそうで、地域の方も唖然としたそうです。
 同様の話は、先日代々木小保護者が区長に面会に行った時にもあったそうで、大変に憤慨されていました。あまりにも話の焦点が違うこともあるでしょうし、代々木地域を蔑視しているようにも感じたことでしょう。
 
教育委員会さんは、今年第2回の定例会で教育長さんが、山谷小を廃校にするか、建て替えにするかは、学校設置者である区長が決めたことです。と委員さんの問いに回答されています。
http://www.city.shibuya.tokyo.jp/edu/edu_shibuya/pdf/24iinkai/24kai02.pdf 8頁

もし、区長さんの決定の根拠がこのようなことにあるならば、非常に問題があるのではないかと思います。

代々木小は小規模ありきではないですが、小規模だからこそ先人が培ってきたとても温かな校風が続いています。このような考えにより大事なものが壊されるのは、我慢できないことだと思うのです。

2012年7月19日木曜日

15 代々木小をすきなワケ

とにかく代々木小の保護者は代々木小が好きです。
我が子が通っているのだから当たり前のようですが、校長先生のお人柄もあり、
保護者との関係もとても良好で、保護者が誰かいつも学校にいて何かしらボランティア活動をしているように感じます。しかも明るく楽しんやっているのが特徴かなと思います。
  児童もそれが当たり前で、「あ、誰々のお母さん!と寄ってきて挨拶して子供の報告をしてくれたり、知らない子でも、寄ってきては誰のお母さん?と話かけてくれます。
少人数ということもあって、6年間いれば殆ど顔見知り。の関係。
児童も皆大体名前と顔が一致するかな、というところです。


 子供は、縦割りでの活動も多いですし、校庭開放等では最近見ていると、1年から6年まで皆一緒にサッカーをやっています。たまたまその日だけではないと思います。6年生の1年生へのフォローが素晴らしい!と感動しました。 そしてそれを見ている下級生もそうやって下の子を面倒見ながら遊ぶことを自然と学んでいるんだろうなと、本当に清々しい気持ちにさせてもらいました。
 そして、代々木小の校庭開放には、卒業生も遊びに来て、そこに混じって遊んでいることも結構あるようです。 在校生は卒業した先輩が中学校のことで悩んだりしていると心配したり、中学校に進学するのも、先輩がいるから楽しみ。という声も耳にします。

 こんな風に大げさに書いていますが、昔は団地やご近所等で、大きい子が小さい子の面倒を見て意地悪することもあれば、かばったり、じゃれたり、そんな風景が当たり前でした。

 でも今はなかなか縦のそこまでの良い関係が見られるかといえば、思い当たることも少なくなったように思います。
 でも代々木小に行くとそんな縦関係の微笑ましい場面に出会うことが多いのです。



14 質疑応答「山谷小児童の安全は転校した時点で確保できる」

④山谷小の児童全員が区内の小学校に転校した時点で耐震の問題は解決されているはず。
今の時代、ダム工事でさえも止まってしまうこともあり、休校になった学校の建て替えをする必要があるのか。補助金というのは適正利用の法律もある。渋谷区が負担することになるかもしれない。という問題もでる。山谷小の実態が存続しなければ建て替えの話にはならない。

との意見で拍手が湧き、議会では可決されたとする建て替え自体にも疑問が続々と上がっています

13 質疑応答 「議事録の間違いを指摘」

③第2回説明会議事録(教育委員会作成)での大事な部分である、
「100名のところに200名が押し寄せ、一緒になるまで数ヶ月という事例は他にあるのか。という問いに、
「私どもは承知しておりません」

と言ったところを、議事録では

「私どもは承知しております」

としてあり、保護者側の録音で発覚しました。先方は確認します。としましたが、後日訂正表が配布されました。
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これも、本当に嘘みたいな話です。
こういうことが重なって、やはり信頼関係は土台から築けていなかったように思います。

12 質疑応答 「学校希望選択制との矛盾の認識なき 過失」

②選択制において、両校の保護者が山谷地区であるけれども代々木小を、代々木地区であるけれども山谷小を、それぞれデリケートな部分で選択している場合もあり、そういった認識が全くない上でこの計画を進めていたことが質疑によって判明し、教育委員会側も認められました。
 しかし、そうだからといってこの計画が検討し直されるものではないとのことです。

 教育委員会では、渋谷は小学校については特色ある学校づくりはしていないとのことです 。
 小学校においては、学校の個性の違いは地域の違い。ということでした。
 
 

11 説明会質疑応答 「情報操作への指摘」

説明に対しての保護者の主な指摘は次の通りです。

①区議会第二回定例会の中で、新校設立につき質問をされたところ、教育長さんが「代々木小の保護者からでた話」との答弁があったやりとりをインターネット中継で視聴した保護者が、その根拠を尋ねたところ、代々木小のアンケート78家庭の中の、それも一人につき幾つも意見を記入している中のたった一つの意見であったことがわかりました。それをあたかも大方の意見であるかのように説明するのは情報を操作していることになるので、今後気をつけて欲しいとの意見に、教育長も「わかりました」と自認されました。


最初にも書きましたが、皆さん色々な考えがあるのは当然です。 
自分自身も日々色々な方向に心が揺れているのがわかります。
しかし、真剣に学校や子供のことを心配して記入された保護者の考えの一つを、都合よく利用するということがあるのでしょうか。

10  第3回説明会 説明内容

6/30(土)には、教育委員会による第3回説明会が開催されました。
説明の主な内容は下の通りです。

①山谷小校舎は全面解体、現在の敷地に新校舎を設立する。
 工事期間は平成25年度、26年度の2年間
 この問題は東北の大震災後、国、都が首都直下型の地震の見直しを行なっていて、渋谷区の震度6強の被害想定エリアが広がっており、急がなければいけない課題である。
②工事期間中、山谷小児童の学習の場、仮校舎については代々木小学校をお借りし、原則転校とする。
③山谷小はその間休校扱いとする。
④平成27年度新しい校舎ができた場合、山谷と代々木両校が一緒に学んだ実績を以て、両校を母体とする新しい学校を作る。
  ④に関しては2年間の両校の子供たちの動向を見た上でその先を決めたらどうかという意見もあったが、教育委員会としては一定の意見をまとめて、教育委員会としての意見を示さなければならず、現時点では2校を母体とした新しい学校を作る、という方向性で進めていこうということで6人の意見はまとまった。
 27年までにはまだ時間もあるので、新しい学校を作るということに関しては丁寧に、慎重に進めていこうということで話がまとまった。

以上のように進めていくことを教育委員6人の合議体で確認した。

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2012年7月18日水曜日

9 意見書より「信頼関係を損なう教育委員会のやり方には断固反対します」

教育委員会は、他の選択肢がないことを証明する文書的資料を提示せず、代々木小PTA総意としての会長名での「要望書」の質問事項にも回答文書を示さず、学校希望選択制に基づいて、代々木小PTA総意としての会長名での「要望書」の質問事項にも回答文書を示さず、学校希望選択制に基づいて代々木小と山谷小のデリケートな違いを丁寧に吟味して選択した各家庭の事情に全く配慮を示さず、教育委員会作成の第一回説明会議事録では、保護者側の最重要発言の一部をカットしています。 
 さらに代々木小で提案賛同者が多数であるという根拠はないにも関わらず、山谷小での説明会では、あたかも代々木小では反対は少数で、多くの人が理解しているかのごとき、謝った事実認識に誘導するような発言をしています。信頼関係構築を困難にする、教育委員会側のこのような姿勢を許すことができません。
 教育には様々な考えがあり、各家庭の事情も様々です。そのような個々の事情や価値観の相違の存在に対する敬意を欠落した、これまでの教育委員会の説明、様々な事情に全く配慮しない乱暴なやり方を認めることはできません。
 事実をしっかり共有し、信頼関係を構築し、子供たちにとって真に望ましい解決策を周囲の大人が一緒になって模索したいと思います。

8 意見書より 「地域住民の方への責任からも受け入れられません」

今回の提案は「転校」に過ぎないとされていますが、2年後の「新校」設立方針が示されています。
 今回の「転校」措置受け入れは、2年後の名実共の統廃合に道を開くものとなります。統廃合は「学校の持つ地域的意義等をも考えて、十分に地域住民の理解と協力を得て行うように努める」べきものです。それゆえ、「転校」措置という巧言をうのみにしてこの提案を受け入れることはできません。
 「新校設立」方針を掲げる提案である以上、地域住民を交えた議論をしっかり踏まえた上でなくては、是非を判断することはできません。

7 意見書より 「悪しき前例は作れません」

現在日本の教育行政では、小規模校の統廃合を推進すべし、という方針が出されています、しかしあくまでも個々の事情に配慮し、地域や教育現場に混乱をきたさぬように進めるのは最低限の条件です。
 旧文部省通知「公立小・中学校の統合について」(昭和48年9月27日付け 文初財第431号)にも「総合的に判断した場合、なお小規模校として存置し充実する方が好ましい場合もあることに留意すること」、あるいは「学校統合を計画する場合には、学校の持つ地域的意義をも考えて、十分に地域住民の理解と協力を得て行うように努めること」とあります。しかし、今回はそれらの点において全く配慮されておりません。
 この渋谷区教育委員会の提案を受け入れることは、行なってはならない方法での統合の先例を作ることになり、代々木小・山谷小両校だけの問題ではなく、他の同様の問題に直面する人々に迷惑を及ぼすことになります。

6  代々木小保護者の有志で出された意見書より

代々木小保護者は、山谷小児童の安全と教育を受ける権利は尊重したいです。
しかし、山谷小学校児童を原則、全員代々木小に「転校」させようとする渋谷区教育委員会の提案は、子供たちの教育環境に混乱をきたす危険性が高いため、また様々な問題を生じさせるため、私たちは断固反対します。理由としては次のとおりです。

1 今回の提案は実質「統合」であり、実施までにすでに数ヶ月。このような「統合」は極めて異例です。  子供たちを「実験材料」にすることはできません。
 「新校設立」が明言され、代々木と山谷の良さを併せ持つ新しい教育過程を準備するとの話がありました。異なる学校で異なる教育を受け、異なる友人関係を育んてきた子供たちの教育環境を統合するには、教育現場を混乱させないため、また子供たちを傷つけないために、通常は数年かけて交流を重ね、慎重かつ丁寧に準備を進めるのが一般的です。
 説明会では、本町学園の話をあげ、「極めて短い準備期間」で無事成し遂げたノウハウがあるので安心してほしいとの説明でしたが、その場合でも3年以上かけていたことが質疑によって明らかになっています。そのような重要な事実を隠して計画を強行しようとする教育委員会の姿勢に不安と不信感を募らせた保護者は少なくありません。
この提案と同様の先例はあるかとの質問に、「私どもは承知しておりません」との答弁がありました。
それほどの前例がない計画であるにも関わらず、リスクの検討を一切しないまま、任せて下さいとの一言で片付けてしまう、あるいは先生方に丸なげしてしまうこの提案は、極めて危ういものです。
「実験」どころか「冒険」だという保護者の発言もでています。子供たちを極めて危うい「冒険」に晒すことはできません。

 

2012年7月15日日曜日

5 代々木小の保護者が反対する理由のひとつ

まずは、反対も賛成もなく説明会に出た方でも皆が反対になってしまうような第2回説明会でした。
 実際私の周囲の方も、廃校は嫌だけど受け入れは仕方ないよね。と言っていた方々ほとんどが、教育委員会さんの対応をみて、こんないい加減な提案には、断固応じられない。と、反対に傾いていきました。

 基本的には、受け入れ施設や敷地内工事が本当に不可能であるなら仕方ないとの認識が大方だと思うのです。そんな声をたくさん聞きました。
 
 しかし、教育委員会さんからは、敷地内工事をするための仮校舎の面積や図面が示されません。だいたい見てわかったので、図面は引かないとのことでした。

 代々木中学校(空きスペースを利用)は利用できそうですが、そこまでの距離があり、スクールバスも検討したが、莫大な費用がかかるから断念したとの説明でしたが、金額はいくらを予定してるかとの質問に、費用の計上はしていません。と回答がきて会場にどよめきが走りました。本当に驚いたのです。そんなものなのでしょうか。
 保護者の中にも色々な職種の方がいらっしゃって、そんな仕事があるんでしょうか。子供のおつかいですか。と意見されていました。
 江東区などでは廃校を計画的に残しておいて、スクールバスを使って何校も建て替えをしているようです。

 とにかく保護者の方は皆さん、納得する材料が欲しいと思うのです。
 図面も引いていないなら、数字も出していないのなら、保護者を納得させるために、これから作って下さい。という意見がでましたが、応じられない。とのことでした。
 
 ああ、説明会は開くけれども、保護者を納得させるということは必要ないのだ。と実感しました。
 ということは、上の方で何かが先に決まっていて、他の選択肢があろうがなかろうが、この線で行かなければならない。そんな仕組みなのかな、と思わずにいられませんでした。

 

4  代々木小に転校させる理由

 6/16(土)第2回説明会では、前回と同じく、山谷小が建て替えに至った経緯の説明や工事期間中の児童の対応について、山谷小の児童は基本的には代々木小に転校し、その間山谷小は2年間休校と説明がありました。
 代々木小に転校を決めた経緯と理由については、山谷小敷地内工事は、工事の音や振動、児童の安全確保の面から断念。近隣にも仮校舎を建てる空地がなく、他の施設をお借りする案も検討したが、小学校としての特別な広さや特別教室の設置等施設基準を満たないので断念。旧本町東小の利用については、高齢者のための施設建設計画があり来年度以降は使用できない。代々木中学校の空きスペース利用については、距離的に遠く、交通量の多い西参道や山手通りを越えていかなければいけないので低学年児童の心配や放課後クラブへのお迎えの心配があるため、無理があると判断。
 その中にあって代々木小が、山谷小から300Mと最も近い。山谷小児童の通学の負担が少なく、小学校としての機能が全て整った施設環境の中で学校生活が送れる。代々木小は小規模校のため全員代々木に転校しても最大1学年2学級の想定。代々木小の改修により校舎内に教室の確保が可能。両校保護者や児童は保育園・幼稚園時代からの交友がある方も少なくない。

 この説明だけ聞いていると、確かに代々木小が協力するべきことのように思います。本当に、そう思います。 しかし代々木小の保護者の皆さんで山谷小の児童がどうなっても良いと考えている人は勿論一人もいないでしょう。ではなぜYESといえずに困惑しているのでしょうか。
 
 



2012年7月12日木曜日

3 山谷小の皆さんのお気持ちを聞いてみたい。

 同じ代々木小でも、学校からの近さや、兄弟の有無、子供の個性、子供の学年等各家庭の置かれている環境によって考え方が違うのは当たり前です。しかし、正しい情報が等しく与えられていないがための見解の違いはあってはいけないと思います。
 保護者間の見解の違い。山谷小内でもおそらく同じような現象はあることと想像します。また、両校の合同説明会や合同座談会等の交流がなかなか許されない状況で、教育委員会だけが双方を行き来してそれぞれに説明をしていることが、なんとも歯がゆく思われ、未だにそれは解決されていないようです。
 両校の保護者同士で、正しい情報を得られずお互いに誤解し合ったり、あまりの理不尽なものの進め方に怒りの矛先が違った方向に向いてしまったりして、今までの付き合いが台無しになった方もいるような話も耳にしました。
 この計画が説明会で発表されて以来、山谷小学校の児童が2年間どのような方法をとれば安全に学校生活を送れるのか、そして両校がそれぞれの誇りと伝統を持って継続できるのか、全員ではないでしょうが代々木小の保護者は毎日のように、一人で考え、家庭で話し合い、学校で保護者同士顔を合わせては意見を交換し、一部の方は毎夜のように集会所に出向いて話を交わしています。すでに生活面においても精神面においても相当な負担となっていると言わざるを得ません

2   5/12 第1回保護者説明会

 512日(土)に代々木小学校で行われた第1回説明会では資料の少なさに皆さん唖然としました。 山谷小の建築予定の図面と、当日の議事が書かれた2点だけでした。保護者が知りたかったことは、  ・代々木小に何名転校してくる ・クラスは混合か ・二年後どうなる ・その時の子供の心のケア ・なぜ代々木になったのか ・先生の配分 ・代々木校内をどう使う 等々 代々木小の校地の使い方やソフト面については全く資料がなく、口頭で最初に説明しただけで、遅れていった方や、当日行けなかった方には、詳しい内容が伝わらないという結果でした。ここで、当日説明会に出席できた方と、できなかった方との見解の差が生まれたように思います。 
 出席して教育委員会の誠意のなさを実感した保護者の皆さんは、これから先、渋谷区や教育委員会に対し、誠意を見せ正確な情報を伝えるように働きかけ、また代々木小の保護者全員ががきちんと正確な情報を得た上でこの件について話し合い、判断できるように動いていくこととなりました。
 

1  突然の所信表明にとまどう保護者。

この、隣の山谷小建て替えに際し、全員が転校してくるという話は、3月のPTA役員の会議議事録によって、またクチコミで春休み中など噂されてはいたものの、当の教育委員会からは保護者に対し、全く説明がなされていなかったところに、3月1日(木)、第1回区議会定例会本会議で桑原区長がそのことをはっきりと表明し、その内容が、3月15日号渋谷区広報紙「渋谷区ニュースhttp://www.city.shibuya.tokyo.jp/city/news/pdf/20120315/p1.pdf 2p最下段」に掲載されたので、児童も保護者も驚いて動揺したことを覚えています。

 その後代々木小で初めて保護者に対し説明会が開催されたのが5/12日。それまでに、山谷小保護者に対し4/12に説明会が開催され、すでに代々木小に児童を転校させる前提で説明がなされていて、代々木小の意向が不在のまま、話が進められていましたので、この話の本来の内容を抜きにしましても、代々木小保護者はすでに渋谷区教育委員会に対しての不信感を募らせていたように感じました。